男子バレー日本代表の試合を見ていると、アタッカーが突然、会場を沸かせるプレーを見せることがあります。
それが「フェイクセット」です。
今回は日本のお家芸のようなフェイクセットについて、ご紹介します。
- 髙橋藍の必殺技?フェイクセットとは
- スパイクを打つと思った瞬間に上げるから相手が止まる
- フェイクセットは日本発祥ではない?ムガペトを思わせる創造的なプレー
- 石川祐希と龍神NIPPONが磨き上げた日本流フェイクセット
- ティリ監督が髙橋藍に期待するムガペトのような存在感
- フェイクセットは髙橋藍のスター性を象徴するプレー
- まとめ
髙橋藍の必殺技?フェイクセットとは
フェイクセットとは、アタッカーがスパイクを打つふりをして、空中で味方にトスを上げるプレーです。
セッターが相手をだますトスとは少し違います。
フェイクセットの主役は、スパイクを打つはずのアタッカー。
髙橋藍選手の場合、助走やジャンプの形が本当にスパイクに見えるため、相手ブロックは反応せざるを得ません。
そこで打たずに味方へ上げることで、ブロックのタイミングをずらし、次に打つ選手を楽にします。
まさに、髙橋藍選手の必殺技のように見えるプレーです。
スパイクを打つと思った瞬間に上げるから相手が止まる
フェイクセットが決まると、相手は一瞬止まります。
なぜなら、ブロッカーは髙橋藍選手のスパイクを警戒しているからです。
髙橋藍選手が跳べば、相手は「強打が来る」と思ってブロックに入ります。
ところが実際には、髙橋藍選手はボールを打たずに、別の選手へトスを上げる。その瞬間、相手ブロックの狙いが外れます。
この一瞬のズレが、バレーボールでは大きな差になり、ガラリと流れが変わることがあるのです。
フェイクセットは日本発祥ではない?ムガペトを思わせる創造的なプレー
髙橋藍選手のフェイクセットは日本代表の印象が強いプレーですが、
元々はフランス代表のエアルバン・ヌガペト選手はやっていたものを石川祐希選手たちが真似をして取り入れたものです。
ヌガペト選手は、強烈なスパイクだけでなく、相手の意表を突くトリッキーなプレーや、観客を沸かせるセンスを持つ世界的なアウトサイドヒッター。
むしろ、髙橋藍選手のフェイクセットには、ヌガペト選手を思わせるような相手を驚かせる発想や見ている人を沸かせるスター性がある、という表現が近いでしょう。
石川祐希と龍神NIPPONが磨き上げた日本流フェイクセット
フェイクセットは、ヌガペト選手のような天才的な選手が魅せてきたプレーですが、日本代表はそれをチーム戦術の中で使える武器にしてきました。
特に石川祐希選手は、スパイクを打つだけでなく、状況を見て味方を生かすプレーにも長けています。
つまり日本のフェイクセットは、単なるびっくり技ではありません。
髙橋藍選手や石川祐希選手の決定力があるから、相手はスパイクを警戒します。
その警戒を利用して、別の選手へつなぐ。日本代表らしい、速さと連携のあるプレーになっているのです。
ティリ監督が髙橋藍に期待するムガペトのような存在感
現在の男子日本代表を率いるロラン・ティリ監督は、かつてフランス代表を率いてきた指導者です。
そのフランス代表には、創造性あふれるプレーで知られるヌガペト選手がいました。
だからこそ、ティリ監督が髙橋藍選手に求めているものは、相手を惑わせる発想、味方を生かす判断力、そして観客を沸かせるプレー。
そうした意味で、髙橋藍選手にはヌガペト選手のような試合の空気を変えられる選手になってほしい、という期待があるのではないでしょうか。
髙橋藍選手のフェイクセットは、その可能性を感じさせるプレーです。
フェイクセットは髙橋藍のスター性を象徴するプレー
髙橋藍選手のフェイクセットが魅力的なのは、技術が高いからだけではありません。
見ている人が「今の何?」と思うような驚きがあり、会場の空気を一気に変える力があります。
強烈なスパイクで点を取る選手はたくさんいます。しかし、髙橋藍選手はそれだけではありません。
打つ、拾う、つなぐ、そして相手をだます。
そのすべてを高いレベルでこなすからこそ、フェイクセットが必殺技のように映るのです。
フェイクセットを見ると、髙橋藍選手がただのスパイカーではなく、試合の流れを読んで相手を揺さぶれる選手であることがよくわかります。
まとめ
今回はフェイクセットについてお伝えしてきました。
これは日本がゼロから生み出した技というより、フランス代表のヌガペト選手が魅せてきたプレーを、日本代表が自分たちの武器として磨き上げたものです。
男子バレーを見るときは、髙橋藍選手や石川祐希選手がスパイクに入る瞬間に注目してみてください。
打つのか。 それとも、上げるのか。
その一瞬の駆け引きこそ、フェイクセットの面白さです。
今日もお読みくださり、ありがとうございます。
