一眼レフやミラーレス一眼を購入して、最初のうちは標準レンズで撮影するものだと思います。しかし、ある程度慣れてきたら、レンズを交換して撮影してみるのも、また違った世界を知れて、楽しいかもしれません。
そして、このレンズ交換こそが一眼レフならではの楽しさではないでしょうか。
今回は初心者におススメなレンズの選び方について、解説していきます。
レンズ選びに必要な見方を覚えよう!
私も最初の頃は、レンズの名称を見ても、なんのことなのかさっぱり意味がわかりませんでした。
まずレンズの見方についてお伝えしていきたいと思います。
レンズを語るうえで大切な言葉が「マウント」。ご存知でしょうか?
「マウント フジ」「マウント エベレスト」というような、山のことではありません。カメラとレンズの接合のことを指します。
まず、私のカメラのレンズで説明しながら、レンズの見方をお伝えします。
こちらは
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS という標準レンズです。
①EF-S:EFマウントのこと。
キャノンのカメラに付けるレンズマウントの規格のことを指します。
マウントの種類は以下の4つ。
・EF-S
・EF
・EF-M
・RF
それぞれもう少し具体的に分類のポイントを説明していきます。
レンズはカメラのセンサーに合わせて作られています。
センサーはAPS-Cサイズとフルサイズのイメージセンサーがあり、APS-Cサイズのセンサーはフルサイズのセンサーに比べて、約4割ほどの大きさしかありません。ということは、カメラの大きさもAPS-Cサイズの方が小さく、フルサイズの方が大きいカメラになります。
このセンサーの大きさによって、画質やボケ感も違ってくるので、カメラを考えるときには重要な要素ですよ。
そこでマウントの種類によって以下のような違いがあります。
EF-Sはデジタル専用で、APS-Cサイズのイメージセンサーに対応したレンズ。
EFはフルサイズのイメージセンサーに対応したレンズ。
EF-Mはミラーレス専用のレンズ。
RFはEFレンズを踏襲しつつ、さらにハイレベルなプロ仕様のフルサイズのイメージセンサーに対応したレンズ。
ということは…
EF-SレンズはAPS-Cサイズに対応したレンズなので、フルサイズのセンサーに対応しているカメラには付けられません。要注意です。
さらに、一般的に、キャノンはキャノン製のレンズ、ニコンはニコン製のレンズを付けるのが基本です。このマウント規格を見て、自分のカメラと合うかどうかを確認します。
②18-55mm:焦点距離
レンズからピントを合わせた被写体までの焦点距離のことです。この数字が大きければ大きいほど、遠くのものを撮影することができます。
望遠レンズなどを選ぶときには、どのくらいの距離まで撮影できるかを確認しましょうね。
③3.5-5.6:開放F値(絞り値)
このレンズで実際に撮影するときに使用できる最大の絞り値を示しています。
絞りとはレンズから入ってくる光の量を調節すること。
F値の数値が大きいほど、「絞りを絞る」「絞りを小さくする」といい、光をたくさん入れられる状態です。
一方、F値の数値が小さいほど、「絞りを開く」「絞りを大きくする」といわれ、ボケ感を楽しむことができます。
例えば、この画像の場合焦点距離の短い方の開放F値がF3.5。一方、焦点距離が長い方(望遠側)の開放F値がF5.6ということになります。
④IS:ISユニット(手ブレ補正機構搭載)
この文字が入っているレンズは、手ブレ補正の働きをする「ISユニット」を搭載していることを表しています。ISとはImage Stabilizerの略。
この手ブレ補正機構が搭載されていると、撮影時に余計な神経を使わなくてもよくなるので、楽です。
あと、ISのうしろに「USM」という文字が入っている場合もあります。
UltraSonic Motorの略で、速攻で被写体にピントを合わせることができる超音波モニターを搭載していることを示しています。このタイプのレンズは音が立たないため、静かに撮影したい方におすすめです。
また、「STM」という文字が入っていることも。これはStepping Motorの略。オートフォーカスのときのレンズの動きが静かです。
USMの方がSTMよりも高機能。購入されるときの一つのポイントです。
カメラ初心者におすすめなレンズの選び方!
初心者の方に馴染みやすいレンズをピックアップしてみました。
どんな被写体の撮影に向いているかをまとめてみます。
ズームレンズがオススメな理由
個人的にはズームレンズを購入されるとよいと思います。
というのも、自分の立ち位置を変えないで、被写体までの距離をグッと近づけたり遠ざけたりと、自由自在に変えられるからです。
標準ズームレンズ
ポートレートや記念写真、風景など。
どんな場面にでも幅広く使用できます。最も一般的なレンズ。
だいたい最初に購入した時に、この種類のレンズが付いていることが多いです。
望遠ズームレンズ
動物・風景・サーキットなど。
遠くにある被写体を撮影するときに使います。
車や飛行機など動いている物体を撮影するのもベスト。ただし、被写体と一緒に景色もズームしてしまうため、後から見返した時に撮影場所がどこかはっきりとわからないというデメリットもあります。
広角ズームレンズ
風景、建築物、室内(広い範囲をカバーする)、部屋のインテリアなど。
標準ズームレンズよりも広い範囲を撮影したいと考えている場合に重宝します。
マクロレンズ
植物、小物など。
何よりもマクロレンズは接写撮影に向いています。実際の生活の中では見ることのないミクロの世界を楽しみたい方におすすめ!
単焦点レンズ
背景をぼかす撮影、室内スポーツなど。
ズームレンズと違って、焦点距離を変えられないのが大きな特徴。
レンズ選びに困ったらズームキットがおすすめ!
初心者の方で新しいカメラや次のカメラを購入しようと考え中ならば、私の経験上、ダブルズームキットがおすすめです。CanonからもNikonからも出ています。
標準レンズのみもよいですが、後から必ず「別のレンズがあればいいな」と思うはず。あとからレンズのみ購入するのもよいですが、割高なので、もったいないです。
私がこれまで購入した2つのカメラはともにお得なダブルズームキットです。
【一眼レフ】
Canon EOS Kiss X3
標準ズーム EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS
望遠ズーム EF-S55-250mm F4-5.6 IS
【ミラーレスカメラ】
Canon EOS M10
標準ズーム EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM
望遠ズーム EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM
最近のCanonのエントリーモデルのダブルズームキットの一例。
【一眼レフ】
Canon EOS KissX9
標準ズーム EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM
望遠ズーム EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM
【ミラーレスカメラ】
Canon EOS Kiss M
標準ズーム EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM
望遠ズーム EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM
レンズ交換はカメラの醍醐味
一眼レフやミラーレスカメラの楽しさはレンズ交換ができることです。
デジタルコンパクトカメラやスマホのカメラでは、到底実践できないことなので、ぜひいろいろと試していただけたらなと思います。
まとめ
今回は初心者の方がレンズを選ぶときのポイントを解説してきました。
・マウント規格を見て、自分のカメラに合うかを確認する。
・撮影の目的を考えて選ぶ。
・ダブルズームキットを選ぶと、もれなくもう一つレンズが付くのでよい。
お読みくださり、ありがとうございます。