2024年3月30日(土)にTBSテレビの長寿番組「世界ふしぎ発見!」が最終回を迎えます。
昭和の時代から38年間も続いていた唯一の番組。特に、日立製作所のCMソング「この木なんの木」がもう聞けなくなってしまうのかな〜と思うと、寂しいです。
日立の樹「この木 なんの木 気になる木 見たこともない木ですから🎵」はなじみ深いメロディです。
しかし、この歌がどのようにして誕生し、どのように進化してきたのか、その詳細は意外と知られてはいません。
今回は、「この木なんの木」のCMソングについて、その起源から現代に至るまでの変遷を詳しく探ります。
日立の樹「この木なんの木」CM集
「この木なんの木」のCMは1973年に生まれて、今日に至るまで9代目まで続いています。
- 作詞 伊藤アキラ
- 作曲 小林亜星
YouTubeでまとめてくださっているのがあったので、添付しますね🎵
よかったら、ご覧ください。
実はモデルの木は存在しなかった
当時、日立が「素晴らしい世界旅行」という番組を提供していて、そのCMを作ることになりました。
CMの中には日立グループの思いに合う「大樹」を使いたくて、そのような木を探したのですが、見つからなかったのです。
コンピューター技術が大樹のように大地に根を伸ばし、その技術がいろいろな花を咲かせ、実を結ぶという「システムの日立グループ」を象徴する大樹の映像と、日立グループの未来への可能性を明るく歌い上げたCMソングとを組み合わせ、来るべき「コンピューター社会」と「未来」をイメージさせるものをつくりたいというのが、日立の思いでした。
引用元:HITACHI〜日立の樹オンライン
そこで、モデルとなる木がないまま、CMに登場する木を、アニメーションで作りました。
作詞家からの質問がそのまま歌詞に
さて、アニメーションの木ではなく、自然の大樹をモデルにしたい想いを捨てきれなかったのか、スタッフが日立の思いを込めた木をイラストに描いて、作詞家の伊藤アキラさんに手渡しました。
その絵を見た伊藤さんが「この木はなんの木ですか?」「どこにあるのですか?」「どんな名前の木ですか?」とスタッフに尋ねました。
「知りません」と答えるスタッフ。伊藤さんはこのやりとりを詞にしたのです。
名前も知らない木ですから
名前も知らない木になるでしょう
この木 なんの木 気になる木
見たこともない木ですから
見たこともない花が咲くでしょう
何気ないやりとりなので、聞く人の耳にもスーっとなじむのでしょうね。
ハワイのモンキーポッドが日立の樹になる
スタッフが世界中を巡り、日立の木にあう大樹を探しに出かけました。
そこで見つけたのがハワイのモアナルアガーデン。モンキーポッドです。
モンキーポッドとは?
モンキーポッド(学名:Albizia saman)は、主に熱帯アメリカからメキシコ、ペルー、ブラジルにかけて自生するマメ科ネムノキ亜科の常緑高木。
ハワイをはじめとする熱帯や亜熱帯地域にも広く分布しており、美しい形と大きな木陰が魅力的な木です。特に、ハワイでは「人が集まる木」とも呼ばれています。
以前、オアフ島に行った時に、モアナルアガーデンでモンキーポッドがたくさん植っているのを見て、とてもいい気分になったことを思い出しました。
この形が大きな木陰を作ってくれるので、見ているだけで癒されました。
シダのような葉は、朝に開き、夕方や雨が降る前に閉じる特徴があり、「レインツリー」とも呼ばれます。この木は年に2回、花を咲かせ、その色は赤みがかったピンクからクリーム色がかった黄色までさまざま。花が咲くところを見てみたいです。
モンキーポットが使われるようになった経緯
スタッフが世界中を巡り、日立の樹を探し始めました。そこで見つけたのがハワイのモアナルアガーデンのモンキーポッド。2代目には日立の樹に、モンキーポッドが使われました。
3〜5代目には、別の国の木にしたところ、視聴者から「2代目の木がいい」という問い合わせが殺到したため、6代目(1984~1989年)からはモンキーポッドがまた使われるようになりました。
「世界ふしぎ発見!」終了後はどうなる?
気になるのは、「世界ふしぎ発見!」が終了した後に、このCMはどうなるのでしょうか?
この番組のスポンサーが日立だったので、このCMが流れていましたが、番組終了と同時に見られなくなるなら、とても残念ですね。
日立のCMとして、どこかで流してもらいたいです。
まとめ
今回は日立の樹「この木なんの木」CMの起源などについて、お伝えしてきました。
何よりも38年間続いていた「世界ふしぎ発見!」が2024年3月末で終了するのはとても残念です。
それとセットにして、このCMの行方が気になります。
今日もお読みくださり、ありがとうございます!