ときどき妙にグッとひきつけられる写真ってありますよね。
それはどんな写真でしょうか?
どうしてその写真に引き付けられるのでしょうか?
「う~ん、なんとなく」
「ぱっと見て、いいな~と思った!」
「理由がわからないけれど、バランスがいいと思ったから」
などなど、一見、感覚的であいまいな答えのように思えますね。
けれど、この感覚こそが写真の不思議でもあるのかなと思います。
今日は写真の構図について解説していきたいと思います。
写真の撮り方に迷ったら構図に頼ればよい!人の視線を導いてくれる基本構図
以前、カメラ歴の長い友人に、「構図を考えて写すといいよ」「オートだけじゃつまらないよ」とアドバイスを受けました。
今から思うと、もっともだな~と思います。
けれど、当時は「構図?」というレベルだったので、私は浅はかに本当に好きなように撮っていました。
ところが、ある日、友人の言葉を思い出して、構図をちょこっとイメージして、撮影してみるようになりました。
撮影した画像を見ると、「いつもの写真と違う」と面白いくらいに写真の印象が変わっていったのです。やはり、何事もバランスが大事だと痛感いたしました。
構図は人の視線をひきつけるもの
構図とは、被写体をどのように配置したらよいのかを表したルールみたいなものと私は解釈しています。
被写体を配置すると線ができます。それは人の「視線」の行き先を導くものではないでしょうか。
要するに、「いいな」と思う写真は逆算すると、構図で説明できる写真。
写真を趣味でするようになって、私は「美しいものには訳がある」と実感するようになりました!
趣味で撮影する以外には、記念撮影やスナップ写真をとることもありますが、その時にも構図は生きてきます。
それでは構図を使って、撮影した写真をご紹介します。
構図1:シンメトリーな「二分割構図」
二分割構図は画像を真ん中で二分割している構図。
海や草原など広々とした場所では、二分割することで、見る人にゆったりとしたイメージを与えることができるのです。
構図2:写真が安定する「三分割構図」
友人から教えてもらった三分割構図とは、写真の縦と横をそれぞれ三分割して、その交わる点上あるいは点の近くに被写体を配置するという構図です。
こちらは三分割構図で写した我が家のバラの写真です。
ちょっとずらして撮影することによって、左側の空間が大きく開いていて開放的な
雰囲気を出せるのかなと思います。写真が最も安定する構図だと思います。いかがでしょうか?
グリット線と同じ
なるほどと思ったのですが、最近のスマホは 画面上にグリット線を入れて撮影することができます。あのグリット線こそ、まさに三分割構図!
実際に、画像を縦横三分割にすると9つの四角(グリット)ができますよね。スマホのグリット線もここからとって、ネーミングしています。使ったことのない方がいらっしゃったら、ぜひ設定してくださいね!
構図3:写したいものをど真ん中に配置する「日の丸構図」
この構図はカメラを趣味にしない人の方がむしろ得意な構図だと思います。
無意識のうちに、多くの人は被写体を真ん中に配置します。
あえて、ズームでグッと近づいて、花の芯を中心にしました!
構図4:写真のバランスを保てる「三角形構図」
被写体のバランスが保てる構図です。
この写真なら、アネモネの3つの花の芯を結んだ線で三角形を作る感じ。見る人の視点を3点に固定することになるので、安定するのでしょう。
構図5:画面を広く感じさせる「対角線構図」
対角線上に被写体を配置していく構図。
画面が大きく、広く感じられる写真になる感じ。
また、対角線上に食べ物を置くのもベスト。水平に置くよりも、斜めに配置した方がテーブルに広がりが見え、食べ物が美味しそうに見えます(実際、この田楽はとても美味しかったです)。
構図6:物語をつくる「アルファベット構図」
S型やC型をうまく画面の中に作ることによって、見る人にストーリー性を与えてくれる構図がアルファベット構図。こちらはC型です。
プリン全体を写すのもいいけれど、あえてC型に切り取ることで、見る人のイメージを膨らませます。
考察:なぜ構図が大事なのか?
なぜ構図を使って写すとよいのかを考えてみました。
要は人間の見方に特徴があると思います。
まとめ
今回は撮影写真もご紹介しながら、基本の構図を考えてみました。完璧に構図通りに写さなくても、ほんの少し構図を意識して撮影するだけで、写真の雰囲気ががらりと変わることが改めてわかりました。
しみじみとカメラは奥が深くて、楽しい。これからもがんばって、たくさんの写真を写していけたらと思います。